Helio P22とHelio G25の違い(よく似ている)

スマホを選ぶときにチップセットは重要ですよね。

MediaTekのチップセットはQualcommと違い、あまり情報がありませんので、今回は似ている「Helio P22」と「Helio G25」の違いについて調べてみました。

Helio P22とは?

Helio P22は2018年最初に登場したチップセットです。

20:9のアスペクト比、HD+(1600 x 720)の解像度をサポートし、パフォーマンスと電力効率を両立しています。GPUにはIMG Power VR GE8320 GPUを採用し、GPUのクロックは650MHzとなっています。Coretex-A53(最大2.0GHz)を搭載したオクタコアCPUです。LPDDR3/LPDDR4xメモリーコントローラーを搭載しており、価格とパフォーマンスのバランスに優れています。

MediaTekのコア管理テクノロジーにより、電力に配慮したスケジューリング、熱管理、UXモニター、特定の周波数、電圧における正確な作業負荷をそれぞれのコアに割り当てが可能となっており、これらによりパフォーマンスと消費電力のバランスを保っています。

MediaTekは最新のTSMC 12nm FinFET製造プロセスを利用し、Helio P22の特徴を搭載する端末すべてに届け、長時間のバッテリー使用を可能にし、メインストリームデバイス向けの重要なアップグレードを可能としています。

デュアルカメラをサポート

MediaTekの「Imagiq」プログラムにより、Helio P22は1300万画素+800万画素のデュアルカメラを可能としています。デュアルカメラは、ボケ効果において素晴らしい写真を撮影を可能にしています。シングルカメラモードでは最大2100万画素のカメラをサポートします。

MediaTekのEIS(Electronic Image Stabilization)はアップデートされ、新しい回転シャッター保証エンジンにより、速いアクションやパノラマ撮影時のゆがみを和らげる効果が期待できるようになっています。

P22では、ローライトでの撮影をサポートしており、マルチフレームノイズ除去、クリアズーム技術が搭載されています。Imagiqはエイリアスを自動的に最小化したり、ゆがみ補正を行うことができるようになっています。

軽量AI強化により、Face ID、スマートフォトアルバム、ボケ効果をメインストリームスマートフォンで強化することができます。MediaTek NeuroPilotは、開発者や端末メーカーにAIフレームワークやAndroid Neural Network APIに対応するエコシステムの利用を可能としています。

これらの技術により、MediaTek Helio P22は、きれいな写真とビデオの撮影を可能としています。

デュアル4Gと高速なホーム接続を可能に

MediaTekの最新の4G LTEワールドモードモデムを搭載し、VoLTE、ViLTEをお手頃な価格帯のAndroid端末に可能としています。Cat-7またはCat-4のスピードをサポートし、TAS2.0スマートアンテナ技術との組み合わせで、低消費電力で受信感度を向上させることが可能となっています。北米向けには、600MHzの新バンドもサポートしています。

通信面では前世代よりアップグレードしており、専用のサブプロセッサーにより、マルチGNSS(Global navigation satellite system)のオプション(GPS、Glonass、Beidou、Galileo)をサポートしTTFF(Time To First Fix、測位開始までの時間)57%改善され、10%の正確さの改善、24%の低消費電力に貢献しています。最近のスマートホームデバイスについて、Bluetooth 5が利用可能になっており、前のバージョンと比較し、2倍のスピードと4倍の範囲と、8倍の容量を送信することができるようになっています。BluetoothとWi-Fiは同時に利用した場合も、前の世代と比較し、5倍のWi-Fiスループットを実現しています。

Source: MediaTek Helio P22 - MediaTek

Helio G25とは?

Helio G25は、2020年に登場したチップセットです。

メインストリームゲーミングスマートフォンにハイパーエンジン技術であるスムーズなパフォーマンス、強化された電力効率、信頼性、低遅延通信の提供を可能としています。

MediaTek HyperEngineでパフォーマンスを最適化

MediaTek HyperEngineは、パフォーマンスと長時間のゲームプレイを確保するためのインテリジェントなリソース管理を提供します。

・リアルタイムの電力、温度、ゲームプレイ要因の計測による、CPU、GPU、メモリーの動的管理
・ゲーム中のよりスムーズなパフォーマンス
・長時間のゲームプレイのための、強化された電力効率

MediaTek HyperEngineの接続強化

接続強化とは、より速い応答と、常に接続可能であることを保証する高い信頼性の接続を意味します。

・知的予測により、Wi-Fi、LTEの並行処理を僅か13ミリ秒でトリガー
・スマートフォンと基地局間のより速い応答
・呼び出しを遅延し、ゲーム中もデータ通信を切断しません

速くて楽しいゲーム

G25は最大2GHzのCortex-A53と、最大650MHzのIMG PowerVR GE8320 GPUを搭載したオクタコアチップセットで、速くて楽しいゲーム体験を提供します。スクリーンのアスペクト比は20:9と、HD+解像度をサポートし、パフォーマンスと電力効率の両立を提供します。進歩した12nmの製造プロセスにより、G25はHyperEngineの知的電力管理が長時間のバッテリー持続を保証する、すばらしい電力効率を実現しています。

マルチカメラをサポート

G25はマルチカメラスマートフォンと深度エンジンとデュアルカメラのボケ写真をスピードと正確な写真を撮影することができます。シングルカメラモードではAIカメラを搭載した、最大2100万画素まで対応可能で、ボケ効果をシミュレートすることができます。EIS(Electronic Image Stabilization、電子手ブレ防止)とRSC(Rolling Shutter Compensation、回転シャッター保証)は、速い動作やパノラマ動画撮影時の歪みを補正します。

カメラコントロールユニットは自動露出(Auto Exposure、AE)をサポートしており、速いフォーカス調整と、急な光環境の変化でも露出調整が可能となっています。現在主流となっているAIビューティなどの、AIカメラ強化も採用しており、スマートフォトアルバム、強化されたボケ撮影を可能としています。

デュアル4G、速くて信頼性の高い接続、位置測位をサポート

ワールドモードの4G LTEモデムをサポートし、デュアル4GでのVoLTE/ViLTE接続を可能としています。MediaTekのTAS 2.0スマートアンテナ技術により、能動的に信号検出を行い、低消費電力でベストな接続を実現しています。

専用のGNSSサブプロセッサーにより、低消費電力で、速いTTFFと正確な測位を可能としています。集積されたWi-Fi 5とBluetooth 5は、Wi-Fiとヘッドフォンなどの周辺機器の同時利用においても、速いスループットと信頼性の高い接続を可能にしています。

Source:MediaTek Helio G25 - MediaTek

Helio G25、Helio P22のベンチマークスコアは?

Helio G25のAnTuTu Benchmarkスコアは、搭載するRedmi 9Aでトータルスコア93,046を記録しています。

Helio P22のAnTuTu Benchmarkスコアは、搭載するmoto e6sでトータルスコア91,500を記録しています。

両者の違いはわずかで、誤差の範囲と考えられます。

どちらも約9万といったところです。

現在市場にあるスマートフォンの中では、ローエンド向けといった印象です。(MediaTekはメインストリームと言っていますが・・・)

まとめ

Helio P22とHelio G25はスペックとしては大きな違いはなさそうです。

世代としては、G25の方が新しいチップとなりますので、G25が搭載されているスマートフォンを選ぶことをおすすめします。また、G25の「G」は「Gaming」のGとなりますので、ローエンドでもゲームを試して見たい場合は、こちらを選んだ方が良さそうですね。

2021年2月26日には、Motorolaより、moto e7 powerが発売されます。e7 powerはG25が搭載されていますので、moto e6sと迷った場合は、e7 powerを購入した方が良さそうですね。

moto e7 power スペック情報

今回もご覧いただきましてありがとうございました。

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ABOUTこの記事をかいた人

2000年以前から携帯電話好きで、2008年からはスマートフォンに興味を持ち、多数の機種を触ってきたスマホオタクです。 SIMカードにも知識があり、SIMカードのカスタマーサポートも経験。現在はフリーランスでSIMカードやIoTデバイスの検証、カスタマーサポートをやっています。